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2006年12月18日 (月)

教育基本法改正、文科省のねらい

 極東ブログが「教育基本法改正雑感」のエントリーで、この改正の真のねらいがどこにあるのか問題提起しています。そこで、私なりのコメントをしておきましたので、本ブログの記事と併せて参考に供しておきます。http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2006/12/post_2574.html

 文科省は、教育基本法改正によって、全国知事会が要求した教育の分権化(つまり教育行政を知事のもとにおくこと)をブロックしたということです。つまり、「教育は、・・・この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」(教育条件だけでなく教育内容も含めて法律で規定し、その法律は文科省がつくる)とするとともに、「教育に関する施策を総合的に策定し、実施」する権限を確保する。これで、その財政保証措置である国庫負担制度を維持できる、というわけです。

 第2条の教育目標に定められた教育理念は、ほとんど実定法としての内容をもっていないのでどうにでもなる。従って、近年強力な主導性を発揮している政府権力とこの面では妥協し、その「治教一致」的傾向を逆に利用して、文科省の教育行政の総合的施策官庁としての地方に対する主導性を確立した、ということだと思います。

 また、これによって教育委員会制度がどうなるか、ということですが、これは独立行政委員会としての性格から首長の権限を強化する方向に向かわざるをえない。(このとき教育委員会制度の基本理念である「教育の住民統制」は、学校選択制に見るような「市場統制」にシフトしていく)。もちろん義務制の場合は都道府県ではなくて合併後の広域自治体の首長にです。といっても、学校経営のノウハウも金も市町村にはないですから、これを文科省が総合的政策官庁として専門的にあるいは財政的に支えていくという体制になる。従って、現行「地方教育行政法」はこの方向での改正を余儀なくされると思います。

 旧左翼がどうして反対するか。いうまでもなくそれは都道府県単位に組織化された組合組織の解体につながるからです。同時に県教委や校長会を含めた教員閥組織の解体にもつながる恐れがあります。今後の議論の中心は、以上の利害関係をベースに公教育の公共性・共同性を主張する立場と市場統制主義をとる立場のせめぎ合いになると思います。

 改正教育基本法がこの時どんな役割を演ずるか、これが政治との妥協の産物(それもかなり政略的な)であるだけに、しばらくは教育が政治に翻弄される季節が続くのではないでしょうか。改正教育基本法が教育界にとってその傷痕を印す墓標とならなければよろしいですが。

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