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2022年5月 3日 (火)

日本国憲法第九条2項は幣原喜重郎の発案

 この問題を考えるためには、この日本国憲法第九条がどうして生まれたか知る必要があります。よく、この憲法はアメリカ軍の占領下に日本に押しつけられたものだという解釈がありますが、第九条2項に関する限り事実ではありません。本当は、戦後二番目に首相の座にあった幣原喜重郎が発案したものです。


 幣原は肺炎になり、アメリカにペニシリンを処方してもらい、そのお礼に、昭和21年1が24日マッカーサーを訪問し、その際、憲法に武力放棄を書き込むことを提案し、マッカーサーがそれを受け入れたのです。


 では幣原はどういう気持ちでそうした提案をマッカーサーにしたのかというと、
一、連合国内に天皇断罪論が高まる中で、日本が武力を放棄すれば、天皇制は本来「象徴天皇制」だから、それに対する連合国の警戒心を弱めることができる。
二、戦前の日本軍国主義の復活を抑える。
三、戦後の東西冷戦構造を予期し、日本がそれに巻き込まれることを回避する。
四、原爆の発明により、戦争は世界の破滅になるので、世界に軍縮を呼びかける。そのために日本が率先して武力を放棄し模範を示す。


 これらの理由の内、幣原が公に表明したのは、一を天皇の「人間宣言」という形でおこなったことと、最後の原爆の発明云々と言うことだけでした。


 一については、マッカーサーは、昭和二十年九月二十七日、昭和天皇がマッカーサーを訪問した際、天皇が「敗戦に至った戦争の、いろいろの責任が追及されているが、責任はすべて私にある。文武百官は、私の任命する所だから、彼等には責任はない・・・」旨の発言をしたことに感動し、日本の占領統治をうまく進めるためには、天皇の存在が不可欠と考えました。


二、三は、幣原は、日本の敗戦は、外交に軍が介入したことでもたらされたと考えていましたので、戦後の東西冷戦構造の中で軍が復活し、かつ、その軍事力を、アメリカが共産勢力との戦いの先兵として使う危険性を予測し、これを回避しようとしました。だから、マッカーサーに対しては、一、二、四の理由だけ述べて、三については終生語りませんでした。


 ところで、なぜマッカーサーは原爆の発明を理由とする日本の武力放棄に賛成したかというと、彼は軍人でありながら敬虔なクリスチャンで、キリスト教の千年王国平和説を夢見ていました。同時に、当時、原爆を持っていたのはアメリカだけでしたので、自分が原爆を管理できると思ったのです。


 こうした幣原の行動を当時の内閣がどの程度承知していたかというと、実は、幣原は「武力放棄」は自分の発案だとはいわず、あくまでマッカーサーの意思によるとしました。一方、マッカーサーは、幣原の発案であることを、米国議会などで次のように証言しています。「戦争を禁止する条項を憲法に入れるようにという提案は、幣原首相が行ったのです。提案に驚きましたが、首相にわたくしも心から賛成であると言うと、首相は、明らかに安どの表情を示され、わたくしを感動させました」。

 
 幣原は、この間の事情について、国立国会図書館館長の金森徳次郎が30年間秘密にするから真相を語ってくれと頼まれましたが「まだ早い」といって語りませんでした。しかし、幣原が亡くなる10日ほど前、元衆議院議員平野三郎にその真相を語りました。

 

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